ありがとう

とあるど田舎で地域医療実習2日目。

そこの所長の先生の講義は長いけど大事なことを言っていると思ったので、ここに覚え書き。

いつも不機嫌な寝たきり患者が、初めて行ったデイサービスで『ありがとう』と言われ機嫌を取り戻す。『ありがとう』がその老人にとって生きがいだったと。

僕は生まれて25年間生きがいといったものをしっかり実感した記憶がない。なにかしら他人に与えたという記憶もない。つまり『ありがとう』といわれるような何か(ボランティアや気を利かせて他人に何かプレゼントするとか)をしたことがほとんどない。むしろ自分で避けていたような気がする。なぜならそうすることで他人からの見返りを求めている気がするからだ。というか、自分なら求めてしまうと思ったからだ。自分はできた人間じゃないのに、他人に褒められるなんて間違ってると思ってしまう。つくづく自分に自信がない人間なのだなと痛感した。

ありがとうの一言のために頑張れるなら医者は最高の職業のように感じた。そして、自分はその一言をもらうように努力するべきなのかもしれない。自信が奢りにならないように気をつけないといけないが。